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マザー映画は実話で事件がネタ元となった原案本が!(MOTHER)

  • 2020年7月6日
  • 2020年7月6日
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長澤まさみさん主演で新人の奥平大兼君や子役の郡司翔君が話題となっているこの夏公開の映画マザー「MOTHER」。

長澤まさみさん初の汚れ役で濡れ場もあるというこの映画、今から楽しみですが実はこの映画、本当にあった事件をモデルに描かれている実話だそうなんです。

原案となった本もあるようなので調べてみました。

実話であるこの映画、モデルとなった事件はどんなものであったのか調べてみました。

映画MOTHERのモデルとなった事件、実話の舞台はどこでいつ?

この事件は2014年3月のことです。

事件の現場となったのは埼玉県川口市です。

実話である映画マザーMOTHERのモデルとなった事件に登場する人物は?

居所不明児童だった当時17歳の少年が母方の祖父母を刺殺し、現金などを奪った強盗殺人事件です。

17歳の少年が祖父母を…というところは映画のMOTERでも同じです。

居所不明児童というのは、住んでいた地域や家庭、通っていた学校から姿を消し、その後の所在が確認できない子どものことを言います。

住民票があっても小学校に入学しなかったりしてその存在が確認できない子供です。

この事件にも母親が深くかかわっていることがわかりました。

 

映画MOTHERのモデルとなった少年の生い立ち

少年は1996年に埼玉県で生まれ、最初は両親と3人で暮らしていました。

ところが少年が10歳の時に両親が離婚。その後、母親が再婚し、義父と暮らすようになります。実母や義父は静岡県西伊豆町で旅館の住み込みの仕事を見つけそこで住民登録をしました。

しかしすぐに両親働かなくなり住民票を静岡に残したまま埼玉に戻ってきます。

そこで少年は行方がわからないいわゆる「居所不明児童」となったのです。

そして小学5年から中学2年まではラブホテルや野宿、その後は義父の勤務先の寮を転々としていました。

しばらく過ごしたモーテルの管理人はこの少年を「礼儀正しい子だった」と後にのべています。

野宿生活をしていた横浜市で生活保護を受給し、簡易宿泊所に住居を持っていたという時期もあったが、それも長くは続きませんでした。

この時期、少年はフリースクールに通うことができたが、母親がそうした周囲からの干渉を嫌い、簡易宿泊所を出たため、フリースクールも辞めざるを得なかったようです。

少年が通っていたフリースクールのスタッフは「無口だったが、他人と交わりたそうだった」と語りました。

少年は実母と義父に連れられて各地を転々とし、極端に閉ざされた環境で思春期を過ごさざるを得なかったようです。

また各地を転々としていた中で父親違いの妹が生まれ、面倒を必死にみていました。

横浜市での野宿生活の極限状態の中でも、実母らの代わりに妹のおしめを換えるなど献身的な世話をしていたようです。

5年生の時には母親が一か月も帰ってこなかったことがあり母親を失うということを極度に恐れていたようです。

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映画マザーMOTHERのモデルとなった実話の顛末は?

幼い頃から母親に「働くことができないなら金を借りてこい」と言われ続けていたと言います。

そして周りの人間の悪口を言い続け周りは悪い人、という意識を植え付けます。

この少年は母親がどうすれば喜ぶのか、どうすれば捨てられないのかそればかりを考えて生きてきたと言えます。

そしてある時母親は「祖父母を殺してでも金を借りてこい。」と言い放ちます。

母親にコントロールされていたこの少年はその後この事件を起こすことになります。

 

映画マザーMOTHERのモデルとなった少年はどうなった

さいたま地裁の裁判員裁判の1審判決は、少年が実母から「殺してでも借りてこい」と祖父母への借金を指示されていたことを認めつつ、「借金を確実にするための言葉に過ぎない」として少年に懲役15年(求刑・無期懲役)を言い渡した。

2015年9月4日に2審判決。判決は母親の証言の信用性に強い疑念が残るなどとして、少年側の主張を認め「母親からの殺害指示はあった」と判断した。ただし量刑については、懲役15年と、1審判決を見直さなかった。

少年は「判決内容に不満はないが、前例を作って、自分と同じような境遇の子供たちがいたら、少しでも生きやすくしたい。」と上告を決めた。
2016年6月8日、上告棄却の決定。これにより懲役15年とした1、2審判決が確定。少年は東京拘置所から刑務所に移送された。

 

ちなみに母親はこの少年の母親に言われたということを否定し、証拠もなかったため2014年9月に懲役4年6カ月の判決を受けました。

控訴しなかったためこのまま刑が確定。

母親がこの懲役通り服役したとすると2020年現在出所していると思われます。

この少年は妹が将来、母親によって売春をさせられるのではないか、と刑務所の中で心配していたそうです。

 

映画マザーMOTHERの原案は?

この事件を追っていた山寺 香さんという記者が詳細を記した本が出版されています。この本には丁寧な取材で少年の心の変化などが描かれています。

まとめ

映画の原案、実話ということで調べてきましたが想像以上に壮絶で悲しい実話でした。

今も居所不明児童というのはいて、大人がもう少し何か普通ではない子供、何か引っかかる…という子供に関心を向けることができていれば…何か変わっていたかもしれません。

そして関心を向けたら次に何が出来るのか?

そういう視線で映画を見るのもひとつかなと思いました。

公開が延期されていましたが7月3日より全国で公開されています。

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